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村西とおる氏直伝、女性の自尊心に寄り添う「聞き流し話法」

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 村西とおる氏が「不世出の監督」となりえたのはその話術によるところが大きい。そんな同氏は「聞き流し話法」を駆使する。同氏はこれを「営業成績日本一」と振り返る百科事典の営業マンだった時に習得したという。同氏がその話術について語る。

 * * *
 論争を避け、自分のペースに会話を持ち込むのが、聞き流し話法です。日活ロマンポルノで人気女優となっていた小田かおるを口説き落としたのがこの話法でした。

 ある時、知人を通して彼女と2人きりで会うチャンスを得ました。私は、喜び勇んで待ち合わせ場所のホテルの一室に行きました。ですが、約束の時間の10分前に入室するとすでに小田さんは到着していて、開口一番、「私はAVに出るつもりはありません」と断わられてしまったのです。

 しかしながら私の信条は“断わられてからが勝負時”です。めげずに「そうですか」と聞き流しました。会話を続けると、そのうち彼女は自分のことを話し始めたのです。

「AVの本番は演技じゃないから女優の私にはできない」と。もちろんここでは、「そうですね」と相槌を打つ。そのまま1時間近く、“私は女優です”という主張を聞き流していました。すると驚いたことに小田さん自らが、「それで私がAV出演するとなったら、お相手の男優さんは誰なんですか」と問うてきたのです。

 彼女の方も、本当は最初からAVに興味を持っていたと思います。でも、女優ですから強い自意識がある。それを全て吐き出させてあげたのです。

 彼女に、「お相手は私でございますよ」と答えた時の小田さんの首筋まで赤くした表情、たまらなくナイスでしたね。

※週刊ポスト2018年6月8日号


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