
『ヘスタースケルター』で体当たり演技に挑んだ(時事通信フォト)
平成の時代は「女優が脱がなくなった」と言われる。それでも本物の女優は、作品のためならば堂々と脱ぎ、絡み、喘いだ。2010年代を代表する「傑作濡れ場映画」を振り返る。
2010年代前半は、有名女優の“初脱ぎ”が続いた。先陣を切ったのは水野美紀の『恋の罪』(2011年)だ。冒頭、水野がラブホテルのバスルームで、ガラスに押しつけられて立ちバックで挿入される。
「バスルームから出てくるシーンで、一糸まとわぬ姿が映し出されます。引き締まった体に綺麗なバスト、黒々としたヘアの全てが見える。作品にかける覚悟を感じました」(映画評論家の秋本鉄次氏)
沢尻エリカは『ヘルタースケルター』(2012年)の冒頭シーンでいきなりバストトップを披露した。
「真っ白のお碗型のバストは、息を呑むほど美しかった。恋人役の窪塚洋介と楽屋で激しく交わるシーンも、荒々しい息遣いが実に色っぽい」(秋本氏)
10人の男女の乱交パーティーという舞台設定が話題になった『愛の渦』(2014年)では、新進気鋭の門脇麦が“一見地味だが誰よりも性欲が強い女子大生”役に挑んだ。本編123分中、着衣時間はわずか18分。
「最初はぎこちなく抱かれていた門脇ですが、途中から本性が露わになり、絶叫するように喘ぐ。そのギャップが見事でした」(秋本氏)