
TENGA広報の工藤まおり氏
TENGA発の女性向けバイブ「iroha」が発売開始されたのは2013年。優れたデザイン性と機能性で女性向けラブグッズを牽引する商品の誕生を、TENGA広報・工藤まおり氏が振り返る。
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2009年に女性向けAV(シルクラボ)がリリースされたり、海外ドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ』の流行もあり、「女が性を語るのははしたない」という風潮のあった日本でも「性を積極的に楽しめる女性はカッコイイ」というロールモデルができたんです。女性にも性欲があっていいという観念が浸透し始めたタイミングに「iroha」は誕生しました。
コンセプトである「和モダン」由来のデザインや機能も女性社員が主導し、男性社員が技術的な部分を作り上げました。男性視点で作られるラブグッズは男性器の形により近づける傾向がありますが、女性が求めているのはそこではなかったんです。触っていて安心する柔らかい質感と優れた静音性のirohaは女性のニーズに応えてヒットしました。
またかわいらしいデザインなので、普通に女性同士の話題にのぼるくらいに受け入れられました。私も入社前、別の会社に就職した時に初任給でirohaを購入し、その出来映えに惚れ込んだひとりです。最近は女性へのプレゼントとして購入する男性も多いようですね。
弊社の製品は男性向け、女性向け合わせて120種ほどに増えました。自慰だけでなくパートナーと使うという観点でも、「身体を愛するためのアイテム」として楽しんでもらいたいです。
取材・文・撮影■PAD
※週刊ポスト2019年3月15日号